インクジェット用UV硬化樹脂『ネオジェット』

測定条件

粘度：E型粘度計　25℃
硬化条件：LED385、　2000mJ/cm2、　1000mW/cm2　　硬化後膜厚　10μm
引張弾性率、伸び：JIS K6251に準拠して、オートグラフにて測定。(ダンベル3号形)
Tg：幅5mm、厚さ1mmの短冊を作成し、ReogelE4000にて測定
密着性　膜厚10μm、碁盤目試験

UV硬化樹脂の粘度等の液物性を調整することによりインクジェットの吐出安定性を制御することが可能です。

• 液物性の調整により、吐出安定性の制御が可能

ネオジェットシリーズはLED光源にも対応しています。
LED光源で硬化させることで省エネにつながるだけでなく、通常の高圧水銀ランプやメタルハライドランプではUV照射時の熱でダメージを受けるPPやPEフィルムへのダメージも低減することが可能です。

UV樹脂の密着性に関する課題

UV硬化樹脂を基材のガラスや種々フィルムに塗布し、UV照射して硬化膜を形成する際、硬化収縮が起こり、膜内部に応力が発生すると基材から硬化膜が剥がれてしまう原因となります。特にポリオレフィン（PP、PE）などの非極性基材はUV硬化樹脂との親和性が低く、密着性が悪くなりやすい傾向があります。

この課題に対し、独自に設計した基材への親和性の高い化合物を配合し、さらに硬化収縮を低減させることで、それぞれ非極性のポリオレフィン基材やガラス、金属への密着性を実現しています。

ネオジェット PAD（オレフィン密着）

ポリオレフィンなどの非極性基材への密着性が高いグレードであり、ポリオレフィンとSP値を近づけることで高い密着性を発現しています。本製品は各種フィルムのプライマーやコーティング材に適します。

評価方法：ＰＰフィルム上に黒く着色した樹脂で硬化物を作成し、剥がれ試験を実施
※評価を分かりやすくするためにＵＶ硬化樹脂を着色しているが、実際のネオジェットPADは透明です。

ネオジェットGMAD（ガラス密着）

ガラスや金属への密着性良好なグレードにて金属配線の保護膜、絶縁膜に適しています。

硬さと伸びの両立における課題

近年、種々電子材料のフレキシブル化、スマートフォンのフォルダブル化、自動車の内装用の加飾フィルムなど、硬さ（硬度、弾性率）と伸びを両立するUV硬化樹脂が求められていますが、従来のUV硬化樹脂ではそれを満たすことは困難でした。

ネオジェットFLシリーズ

当社の靭性の高いUV硬化樹脂『ネオジェット FL』シリーズは硬度と伸びを両立したグレードであり、硬化後の樹脂が硬くて割れにくいため、成型加工性に優れております。
これらは光学フィルム、各種電子部品の保護材などに適しています。

注意事項
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