永久帯電防止剤(汎用)『ペレスタット』

永久帯電防止剤を混ぜるだけで各種プラスチック製品の
スパーク・ホコリ付着対策が可能です。

永久帯電防止剤紹介動画

三洋化成の永久帯電防止剤
『ペレスタット』はここがすごい

1

様々な樹脂、成形方法に対応した充実のラインナップ

ABS、PP、PEなどの各種樹脂に添加いただくことで速やかに帯電防止性能を発揮し、静電気による障害を半永久的に防止いたします。

2

低汚染性

 ペレスタットはイオン伝導ポリマーであることから、帯電防止剤のブリードアウト等による樹脂表面の汚染がありません。

3

機械物性の保持

添加したプラスチックへの硬さ、耐熱性への影響を最小限に抑えます​。
帯電防止性を付与しながら、樹脂の機械物性はほとんど低下させません。

ペレスタットは様々な静電気トラブルの解決に使われています

樹脂表面へのホコリや粉の付着防止から、防爆用途まで様々な静電気トラブルの解決にお使い頂けます。

ホコリや粉体の付着防止(表面固有抵抗値:1012 (Ω/sq.))
<主に家電部品・自動車内装部品に適用>

掃除機ダストボックス
基材樹脂:透明ABS(射出成形)

透明ダストボックスへの添加にて、樹脂表面に静電気がたまることによって生じるホコリ付着を抑制し、かつ透明性・視認性の維持が可能です。

冷蔵庫部品
基材樹脂:PP(射出成形)

床にたまったホコリの付着による、冷蔵庫足場付近の汚れを防止します。

エアコン、空気清浄機フロントカバー
基材樹脂:HIPS(射出成形)

ホコリの付着による汚れを防止します。

医療機器(インヘラー)

粉体吸入時に、吸入器内の粉が静電気により内壁に付着することを防止し、規定量を正確に吸引することに貢献します。

急激な放電の防止(表面固有抵抗値:1010~1011 (Ω/sq.))
<主に防爆用途に適用>

防爆対応ヘルメット
基材樹脂:PP(射出成形)

静電気によるスパークの発生を抑制することから、樹脂製品の防爆用途にも使われています。

粉体用フレキシブルコンテナパック(内袋)
基材樹脂:PE(インフレーション成形)

内袋の帯電防止により、静電気由来の粉塵爆発の危険性を低下させます。

※各用途における適性および安全性は、使用者の責任においてご判断ください。

三洋化成の永久帯電防止剤
ペレスタットシリーズの特長

三洋化成の帯電防止剤ペレスタットは以下の特長により、プラスチック製品の静電気トラブルを解決いたします。

1

良分散性

添加により帯電防止性を付与するとともにプラスチックの機械特性や成形性をほとんど低下させません

2

カーボン系導電材に対する優位性

均質な帯電防止性、低発塵性、耐衝撃性、色選択性においてカーボン系導電材に対して優位性があります。

3

低分子型帯電防止剤に対する優位性

帯電防止効果の持続性、湿度に依存せず、成形直後から帯電防止性を発揮する点において低分子型帯電防止剤に対して優位性があります。

4

各種プロセス適合性技術サポート   

射出成形、押し出し成形等、各種成形方法に対応可能です。 
豊富な実績に基づいた技術サポートが可能です。 

永久帯電防止剤ペレスタット・ぺレクトロンシリーズと
低分子型帯電防止剤の比較

永久帯電防止剤
ペレスタット・
ぺレクトロン
低分子型帯電防止剤
(一次帯電防止剤)
表面固有抵抗(Ω/sq.)

108~1012

109~1012
必要添加量(wt%) 5~25 0.2~2
帯電防止効果の持続性
(持続性あり)
×
(持続性なし)
帯電防止効果の湿度依存性
(湿度依存性無し)
×
(低湿度下で悪化)
樹脂成形直後の帯電防止性
(成形直後から効果あり)
×
(成形直後は効果なし)

帯電防止効果の持続性評価例

一次帯電防止剤を添加したLDPEは水洗により表面固有抵抗値が上がってしまうのに対し、永久帯電防止剤を添加したLDPEは水洗しても表面固有抵抗値が変化いたしません。

測定方法

LDPE樹脂のテストピースを水に浸し綿布でテストピース表面を水洗した後、減圧乾燥(130Pa、70ºC、2時間) した。このテストピースを23ºC、50% R.H. の雰囲気で24時間調湿した後、超絶縁計を用いて 表面固有抵抗値を測定した。
LDPE樹脂: 押出成形グレード使用 [MFR=2 g/10min ( 190ºC , 21.18 N)]

帯電防止効果の湿度依存性評価例

一次帯電防止剤を添加したLDPE樹脂は湿度が低いと表面固有抵抗値が上がってしまうのに対し、永久帯電防止剤を添加したLDPE樹脂は、湿度によって表面固有抵抗値が変化いたしません。

測定方法

LDPE樹脂のテストピースを、23ºC、所定の湿度雰囲気で24時間調湿した後、超絶縁計を用いて 表面固有抵抗値を測定した。
LDPE樹脂: 押出成形グレード使用 [MFR=2 g/10min ( 190ºC , 21.18 N)]

永久帯電防止剤ペレスタット・ぺレクトロンシリーズと
カーボン系導電材の比較

永久帯電防止剤
ペレスタット・
ぺレクトロン
カーボンブラック カーボンファイバー
導電機構 イオン伝導 電子伝導 電子伝導
表面固有抵抗(Ω/sq.)

~109

~106 ~106
抵抗値の均一性 ×
発塵性 ×
剛性(曲げ弾性率)
耐衝撃性 ×
色選択性 自由 黒のみ 黒のみ

永久帯電防止剤ペレスタットの主要ラインナップ

※『ペレスタット』を単独で成形し、23℃50%R.H.で24時間調湿後、超絶縁計にて表面固有抵抗値を測定した。
ペレスタット
300
ペレスタット
230
ペレスタット
NC6321
ペレスタット
6500
ペレスタット
6200
対象樹脂 PP、PE
(射出成形)
PP、PE ABS、 透明ABS、PC/ABS PBT ABS、 透明ABS、PC/ABS PBT ABS、PC/ABS PBT
外観 淡黄色 ペレット 淡黄色 ペレット 淡黄色 ペレット 淡黄色 ペレット 淡黄色 ペレット
融点 ℃ 135 163 203 191 193
MFR g/10min
(測定温度) 
30 (190℃) 10 (190℃) 20 (215℃) 20 (215℃) 30 (215℃)
表面固有抵抗値※ Ω/□ 1×108 5×107 1×109 1×108 1×108
本品を含有する
成形品が制御可能な
表面固有抵抗値(Ω/□)
1010~1012 1010~1012 1010~1012 1010~1012 1010~1012

PP樹脂(押出)への添加
ペレスタット 230(汎用)・ぺレクトロン PVL(低抵抗)

LDPE樹脂(インフレーション成形)への添加
ペレスタット 230(汎用)・ぺレクトロン PVL(低抵抗)

ABS樹脂(射出成形)への添加データ
ペレスタットNC6321(汎用)・ペレスタット6500 (汎用)・ぺレクトロンAS(低抵抗)

PC/ABS樹脂(射出成形)への添加データ
ペレスタットNC6321(汎用)
ぺレクトロンAS(低抵抗)

使用上の注意事項

本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/

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技術・用途トピックス

  • 帯電防止剤

静電気・帯電防止剤入門


注意事項
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①すべての化学品には未知の有害性がありうるため、取り扱いには細心の注意が必要です。本品の適性に関する決定は使用者の責任において行ってください。
②この情報は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際の現場結果を保証するものではありません。個々の使用に対する適切な使用条件や商品の適用は、使用者の責任においてご判断ください。
③この情報は、いかなる特許の推薦やその使用を保証するものではありません。