樹脂用フィラー分散剤(酸変性PP)『ユーメックス』

バイオマス分散からポリマーアロイの相容化まで
様々な場面で活躍する酸変性ポリプロピレン

三洋化成の樹脂型界面活性剤
『ユーメックス(酸変性ポリプロピレン)』はここがすごい

1

幅広い酸変性度のバリュエーション

幅広い酸変性度の酸変性ポリオレフィンを取り揃えており、樹脂中へのフィラー分散から流動性向上、ホットメルト接着剤の軟化点調整まで、用途に応じた最適な品番を提案可能です。

2

分子量低めの設計により高流動性を実現

他社の酸変性ポリオレフィンと比較して、三洋化成の酸変性ポリオレフィン『ユーメックス』の分子量は低めに設計されており、より効果的に樹脂溶融時の流動性を向上させることが可能です。

3

融点のバリュエーション

樹脂や接着剤に添加する目的や用途に応じて、高融点タイプから低融点タイプまで、様々な酸変性ポリオレフィンを提案いたします。

「ユーメックス」は、ポリオレフィン樹脂を熱分解して得られる低分子量ポリオレフィンに 官能基(無水マレイン酸)を付加させた、変性度の高い無水マレイン酸変性ポリオレフィンです。

なぜバイオマス複合材において、酸変性PPが重要なのか

近年、樹脂中にバイオマスをフィラーとして配合し、石油由来原料の使用量を削減する動きが進んでおり、
このようなバイオマス複合材料は副産物の有効活用という点でも環境に貢献しています。

バイオマスフィラーの例

  • 木粉を混ぜたプラスチック:住宅建材やウッドデッキの材料
  • 米ぬか:ごみ袋や食品の保存袋に利用

バイオマスフィラーの分散性についての課題

バイオマスには親水性、プラスチックには疎水性と、互いに相反する性質があるため、バイオマスがプラスチックスに均一に混ざり合う「分散性」が悪い傾向があり、単純に両者を混ぜ合わせるだけでは十分な性能を得ることができません。

バイオマスフィラーの成形性についての課題

単に樹脂中にバイオマスフィラーを混合したのみでは、成形性も悪く加工しづらい材料となってしまうため、歩留まりが悪くなったり、成形後の製品の見た目も良くなかったりするという課題もあります。

三洋化成の酸変性ポリプロピレン『ユーメックス』をバイオマス複合材混錬時に添加することにより、バイオマスフィラー分散樹脂の分散性、成形性を改善することが可能です。

三洋化成の酸変性PP『ユーメックス』の添加によって、
小麦フスマ/PP樹脂複合材の 機械物性が向上します。


試験項目 添加なし ユーメックス 1001
(1wt%添加)
ユーメックス 1001
(2wt%添加)
引張強度(MPa) 17 27 28
曲げ強度(MPa) 32 46 47
曲げ弾性率(GPa) 2.0 2.2 2.3
試験片作成条件

小麦フスマ(50wt%)*、ポリプロピレン樹脂(50wt%)、ユーメックスを二軸押出機で溶融混練し(200℃)、射出成形機を使用して 樹脂試験片を作成した。(成形温度:200℃、金型温度50℃) *小麦フスマ:平均粒径180μm、事前乾燥し(80℃、2時間)使用した。

試験条件

曲げ試験:ASTM D790、引張試験:ASTM D638、アイゾット衝撃試験:JIS K7110(ノッチ付)に準拠。

酸変性ポリオレフィン
ユーメックスシリーズの特長

ユーメックスは、酸変性ポリプロピレンであり、変性度が高くかつ溶融粘度が低いため、ポリオレフィン樹脂への顔料・フィラーの分散性を向上させます。

  • 分散性、相容性の付与:酸変性度が高く、低添加量で樹脂中へのフィラー分散効果があります。
  • 流動性の向上:溶融粘度が低く、樹脂の成形加工性の向上に優れた効果を発揮します。
  • 耐熱性の向上:軟化点が高く、耐熱性向上に優れた効果を発揮します。

酸変性PP『ユーメックス』はこんな理由で使われています

1

バイオマス複合材料や顔料の分散剤

ユーメックスの添加により、木粉等のバイオマス材料のPP樹脂に対する分散性が向上し、複合材の機械強度が向上します。 

2

ポリマーアロイ用相容化剤

ユーメックス添加により、ポリプロピレン樹脂とナイロン樹脂の相容性が向上します。

3

ABS樹脂用流動性向上剤

ユーメックスはABS樹脂にも相容可能で、添加により流動性を向上させます。

4

ホットメルト接着剤用軟化点調整剤

ホットメルト接着剤へ添加することにより所望の軟化点に調整可能です。

5

ガラス繊維・炭素繊維の樹脂中への分散剤

ユーメックスの添加により、ガラス繊維/PP樹脂 複合材の曲げ強度等の機械物性が向上します。
炭素繊維をPP樹脂に分散させる場合でも同様の効果を発揮します。


三洋化成の酸変性PPユーメックスシリーズの主要ラインナップ

ユーメックス
1001
ユーメックス
1010
ユーメックス
100TS
ユーメックス
5200
ユーメックス
5600(開発品)
主な用途

ガラス繊維/樹脂の分散剤

木粉/樹脂の分散剤 ホットメルト接着剤
アスファルト添加剤
ガラス繊維/樹脂の分散剤 ガラス繊維/樹脂の分散剤
外観

黄色粒状

黄色粒状 黄色粒状 黄色粒状 黄色粒状
融点℃ 142 135 136 124 122
溶融粘度
mPa・s
15000 6000 120 20000 3000
酸価
mgKOH/g
26 52 3.5 11 17
分子量MW 45000 30000 9000 70000 40000

ユーメックスシリーズの分子量と融点の関係

分子量が低いことから溶融粘度が低く、添加により成形時の樹脂の流動性を向上させることができます

ユーメックスシリーズの分子量と酸価の関係

ユーメックスは酸変性度が高く、低添加量で樹脂中でのフィラー分散効果があります。

各用途におけるユーメックス添加効果のデータ

用途例1.バイオマス複合材料(木粉/PP樹脂) ユーメックス 1010

ユーメックスを添加することにより 木粉/PP樹脂 複合材の曲げ強度等の機械物性が向上します

ユーメックスの添加によって、
木粉/PP樹脂 複合材の 機械物性が向上します。

高分子量低変性PPと比較して
より低添加量で機械物性向上効果が得られます。

試験項目 分散剤添加なし ユーメックス 1010
(1wt%添加)
高分子量低変性PP
(1wt%添加)
曲げ強度 (MPa) 49 71 61
引張強度 (MPa) 28 47 38
アイゾット衝撃強度 (kJ/m2) 2 2 2
試験片作成条件

木粉(50wt%)*、ポリプロピレン樹脂(50wt%)、ユーメックスを二軸押出機で溶融混練し(200℃)、射出成形機を使用して 樹脂試験片を作成した。(成形温度:200℃、金型温度50℃) *木粉:平均粒径180μmのスギ木粉を順風乾燥機で乾燥し(80℃、2時間)使用した。

試験条件

曲げ試験:ASTM D790、引張試験:ASTM D638、アイゾット衝撃試験:JIS K7110(ノッチ付)に準拠。

バイオマス複合材料(木粉/PP樹脂) 断面のSEM観察画像

ユーメックス添加なし

ユーメックス1010(1wt%)添加

ユーメックスの添加によって、木粉とポリプロピレン樹脂との界面の密着性が向上します。

用途例2.ガラス繊維分散剤(ガラス繊維/PP樹脂)  ユーメックス 1001

ユーメックスを添加すると ガラス繊維を分散させたPP樹脂の曲げ強度等の機械物性が向上します

ユーメックス 1001添加(0.5~5wt%)により曲げ強度が向上
高分子量低変性PPと比較して低添加量で機械物性向上の効果あり


試験項目 分散剤添加なし ユーメックス 1001
(1wt%添加)
高分子量低変性PP
(1wt%添加)
曲げ強度 (MPa) 50 120 80
引張強度 (MPa) 27 72 70
アイゾット衝撃強度 (kJ/m2) 9 11 8
試験片作成条件

ポリプロピレン樹脂(70wt%)、ガラス繊維(30wt%)*、分散剤を二軸押出機で溶融混練(220℃)、射出成形機を使用 して樹脂試験片を作成した。(成形温度:220℃、金型温度50℃) *ガラス繊維:繊維径=13μm、繊維長=3mmのチョップドストランド

試験条件

曲げ試験:ASTM D790、引張試験:ASTM D638、アイゾット衝撃試験:JIS K7110(ノッチ付)に準拠。

ガラス繊維分散体(ガラス繊維/PP樹脂) 断面のSEM画像

ユーメックス添加なし

ユーメックス1001(1wt%)添加

ユーメックスの添加によって、 ガラス繊維とポリプロピレン樹脂との界面の密着性が向上します

用途例3.アロイ用相容化剤(PP樹脂/ナイロン樹脂) ユーメックス 1001

ユーメックスを添加するとナイロン樹脂とPP樹脂のアロイの引張強度等の機械物性が向上します

試験項目 ユーメックス添加無し ユーメックス 1001
(2wt%添加)
曲げ強度 (MPa) 40 45
引張強度 (MPa) 58 62
アイゾット衝撃強度 (kJ/m2) 4 4
試験片作成条件

6ナイロン(70wt%)、ポリプロピレン樹脂(30wt%)、ユーメックスを二軸押出機で溶融混練し(240°C)、射出成形機を使用して樹脂試験片を作成した。(成形温度:240°C、金型温度:50°C)

試験条件

曲げ試験:ASTM D790、引張試験:ASTM D638、アイゾット衝撃試験:JIS K7110(ノッチ付)に準拠。

PP樹脂/ナイロン樹脂 アロイの断面のSEM画像

ユーメックス添加なし

ユーメックス 1001(2wt%)添加

ユーメックスの添加によって、ナイロン樹脂とポリプロピレン樹脂の相容性が向上します。

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