低分子型帯電防止剤『ケミスタット』

三洋化成の低分子型帯電防止剤
『ケミスタット』はここがすごい

軟包材用の塗料・インキ用 顔料分散剤 兼 帯電防止剤 (ケミスタット 3500) 

  • 顔料分散剤、帯電防止剤をそれぞれ加える必要がなくなり、作業性の向上が可能
  • 溶剤インクのみでなく水系インキへも適用可能

練りこみ、塗布型に対応可能な低分子型帯電防止剤もラインナップしています。

顔料分散剤の重要性(ケミスタット 3500)

塗料やインキの中身は、塗膜をつくる樹脂、色を発現するための顔料や染料、それを希釈する溶剤や水、塗膜を整えたり顔料を分散させたりする添加剤などで構成されています。色の元となる成分としては、顔料と染料がありますが、顔料は染料に比べて耐久性があり屋外で雨風にさらされても劣化しにくい特長があるため、塗料やインキでは主に顔料が使われています。

塗料やインキの役割としては、第一に美しい発色が求められます。そのためには色を構成する顔料が、塗料やインキの中に均一に分散していることが大切です。ただ、顔料同士は集まりやすい性質があるため、単に水や溶剤に混ぜただけの状態では、顔料ばかりが集まり、塗料やインキの中で固まってしまいます。

この顔料同士が集まる性質を防ぐ役割を果たすのが、顔料分散剤です。顔料と溶剤や水の間に入り込んで両者をつなぐ役割を果たし、液体の中でも顔料同士が集まらない安定した状態をつくり出します。

また最適な顔料の分散は、美しい発色はもちろん、塗料やインキをきれいに定着させたり作業しやすくするための適切な粘度を保ったり、長期保管による顔料の沈殿を抑制する働きもあります。このように、顔料分散剤は塗料やインキにとって欠かせない成分となっています。

「糸引き」や発火の原因となる、
静電気防止も重要な機能(ケミスタット 3500)

食品のパッケージなど薄いフィルムに印刷する場合、印刷工程で発生する静電気は品質不良だけでなく思いがけない事故にもつながります。そのため、静電気を抑えることも重要になります。
フィルムなどの軟包装材とインキは、両者とも電気を通しにくい性質を持っているため、印刷では静電気が発生しやすい状態になります。

静電気トラブル例

糸引き

静電気反発により絵や文字の周囲に糸状にインキが飛んでしまう現象
インキが飛び散れば、当然その印刷物は使えなくなってしまうため、歩留まりに影響

スパーク

フィルムは印刷後に大きなロールに巻き取られますが、印刷物をロールから剥がす際にも静電気が起こります。
スパークによる火花がフィルムに引火したりすると、最悪火災の原因にもなりかねません。

除電機による対策の限界

上記静電気によるトラブルを防ぐため、通常は除電機などを使用して機械的に電気を逃がしています。
しかし、除電機が届かない場所もあるため、インクやフィルムの方にも静電気を防止するための専用の添加剤を加えるなどの対策がとられています。フィルムなどの軟包装材の印刷では、不良品や事故の原因になる静電気の防止も、インキに欠かせない機能の一つなのです。

顔料分散と静電気防止機能を兼ね備えた『ケミスタット 3500』

このように、塗料やインキには、顔料分散と静電気防止の両方の機能が必要になりますが、一般的にはそれぞれ別の添加剤が使われています。この両方を兼ね備えているユニークな製品が、三洋化成の『ケミスタット 3500』です。

昭和40年代から使われ続けているロングランの製品で、特に、お菓子や冷凍食品、レトルト食品のパッケージなど、軟包装材の印刷の分野で、さまざまなインキに採用されています。一つの添加剤が二つの機能を持っているため、各々添加剤を加える必要がないところも大きなメリットで、機能面はもちろん、作業性の良さもお客様から高く評価されています。

また『ケミスタット 3500』は、油性系の溶剤だけでなく、水とも相性が良いという性質も持っており、インキの水系化にも、大きく貢献できると期待されています。
三洋化成では、水系化を目指すインキの世界でも、豊かな暮らしと環境保護の両立に貢献できる顔料分散剤の実現に向け、開発を続けています。

インキでの帯電防止効果

ケミスタット 3500添加有無によるインクの帯電挙動比較

布でこすって人工的に帯電させたPETフィルム上のインキの様子。
無添加の方はインキの帯電による静電気反発でインキが飛んでしまっている

ケミスタットシリーズの主要ラインナップ

塗料、インキに適用可能なケミスタット 3500以外にも多数の低分子型帯電防止剤をラインナップしています。

ケミスタット
1100
ケミスタット
2500
ケミスタット
3033
ケミスタット
3500
ケミスタット
Y-400
外観白色 ビーズ黄色液体淡黄色 顆粒淡黄色 ペースト黄色顆粒
固形分(%)999798
融点(℃)657055
イオン性ノニオンノニオンアニオンアニオンノニオン
特徴耐熱性練り込みと塗布の両方に適用可能耐熱性に優れている。 高Tg樹脂(透明製品は不向き)と併用すると効果的。インクと塗料に適用可能反応するタイプ(ポリアミド組成物と反応する)。 樹脂に柔軟性の発現につながる

適合樹脂、使用方法

タイプ グレード 適合樹脂 ケミスタット
1100 2500 3033 3500 Y-400
練り込み ポリオレフィン
ポリ塩化ビニル
ポリエステル
ABS
インク
塗布 各種樹脂
反応性 ポリアミド
ポジティブリスト登録番号 [B]NJ-2076 [B]NL-2074 [B]NL-3184

使用上の注意事項

本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/

技術・用途トピックス

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注意事項

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