塩(カチオンとアニオンからなる化合物)の中でも融点が低く、室温付近で液体のもの。
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イオン性化合物は一般に融点が高いが、イオン液体は相互作用を弱め、結晶性を抑制する構造を持つため融点が低い。
(アニオンおよびカチオンの分子設計・組合せにより融点のコントロールが可能です。)
2
イオン間の電気相互作用が存在するために蒸気圧が非常に低い。
揮発による大気汚染や引火の懸念が少ない。
有機溶媒 | イオン液体 |
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イオンのみで構成されるため、高イオン濃度かつ単独で高い電気伝導性を有する。
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有機イオンを用いることから、用途に応じた物性の調整が可能。
アルキル鎖の伸長などによりファンデルワールス力が大きくなるほど粘度が上がる
当社電解液 (イオン液体) | トリエチルアミン・フタル酸 (非イオン液体) | |
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電導度 mS/cm(@30℃) | 14.2 | 6.0 |
低温溶解性(-55℃) | ○(溶解) | ×(析出) |
イオン液体は単独で電気伝導性を持つため
従来の界面活性剤のように表面に水分を吸着させる必要が無く、湿度による影響が少ない。
帯電防止剤※ | 表面抵抗値 (Ω/sq.) | |
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25℃ 75%Rh | 25℃ 25%Rh | |
添加無し | 3×1015 | ≧1×1016 |
界面活性剤 | 4×1010 | 9×1014 |
イオン液体 | 8.5×1010 | 9×1010 |
※アクリル系樹脂に対し2重量%添加
当社開発品はフッ素元素を含まない組成を採用しており、腐食性が低い。
また、分子サイズが大きいためブリードアウトしにくい。
セルロース:樹木の主要な構成成分。バイオマス資源として期待されている。