押出成形は、押出機シリンダー内のスクリューで溶融した樹脂をダイ、またはダイスと呼ばれる押出口から押し出して、そのまま空気中や水分で冷却して固化させる方法で、断面形状が変化しない成形物を連続的に成形するのに適しています。
押出成形は、パイプ成形、シート成形、フィルム成形、フィラメント成形に大別され、
フィルム成形は更にTダイ成形、インフレーション成形、ラミネート成形、延伸フィルムに分別されます。
スクリューによって樹脂を押し出す点は次に述べる射出成型と同じですが、射出成型は金型内に射出して賦形するのに対して、押出成形では押出口の形状で賦形する点が異なります。
押出機シリンダー内のスクリューで溶融した樹脂を金型内に射出して賦形する成形方法です。3次元形状の成型品を作るのに適しています。
押し出し成形、射出成形、ブロー成形のいずれの場合でも、加工機械に樹脂を入れ、溶融して押し出すことにより成形します。
このとき加工機械の内壁と溶融樹脂の接触面および溶融樹脂のポリマー相互間には摩擦力が働きます。
滑剤とは、熱可塑樹脂の加熱成形を行うときに、その流動性を良くして(摩擦を少なくして)加工しやすくしたり、成形品を金型から抜き取りやすくしたりするために添加される薬剤で、溶融、成型、脱型の過程で活躍する添加剤です。
滑剤の働き
・外部可塑化:加工機械内壁と溶融樹脂の接触面の摩擦を小さくする働き
(外部可塑化の働きが強い滑剤:外部滑剤)
・内部可塑化:溶融樹脂自身の流動性を向上させる働き
(内部可塑化の働きが強い滑剤:内部滑剤)
滑剤は,熱可塑性樹脂の加熱成形を行う時に,その流動性を良くして加工を容易にするため,および成形品を金型から抜き取ること(型離れ)を容易にするために添加される薬剤である。 (「化学大辞典」)
図 滑剤の役割
比較的低分子量な化合物
・パラフィンワックス
・高融点の高級脂肪酸(ステアリン酸 等)
・高級脂肪酸の誘導体(高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、石けん 等)
比較的高分子量な化合物
・ポリオレフィンワックス
(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、部分酸化ポリエチレンワックス、部分酸化ポリプロピレンワックス 等)
加工後、樹脂が成形加工機の内壁に接着する。
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