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汎用添加剤の代わりにスラリーへ添加することで以下の効果が期待されます。
➀スラリー粘度の制御 ⇒ 生産性向上 (塗工性、成型性の改善)
②低ブリードアウト ⇒ 塗膜の経時変化抑制 (均質性の維持)
③均質性向上 ⇒ 歩留まり改善(表面性安定化、クラックの防止、うねり等の抑制)
④使用量低減 ⇒ ご使用の添加剤(ex 可塑剤、分散剤等)を代替
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一部のフタル酸ならびにフタル酸エステルは、人体への悪影響が懸念されております。
(参考:経済産業省「優先評価化学物質一覧」yusen_ichiran.pdf)
本開発品は構成成分ならびに製造過程においてフタル酸ならびにフタル酸誘導体を使用しておりません。
これにより、安全面や健康面に配慮した製品設計を可能にします。
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溶剤系、水系にご提案が可能です。
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汎用のバインダーであるポリビニルアセタール樹脂(PVB樹脂)に使用した場合、汎用添加剤(ジオクチルフタレート:DOP)と比べて、以下に示すような高性能な物性を得ることができます。
・ 樹脂強度を維持したまま、伸びを高めることが可能です。
・ブリードアウト量を低減できます。
PVB-1:積水化学工業㈱社製 エスレック BM-1
PVB-2:積水化学工業㈱社製 エスレック BM-S
ADS-001、102、103:当社開発品アドプラスト
濃色のグラフはPVB-1、淡色のグラフはPVB-Sを示します。
強度、伸び率は各添加剤を 6.6 wt%、
ブリードアウトは 32 wt%添加しております。
汎用添加剤 DOP:ジオクチルフタレート
DOP使用時の値を1.0としたときの相対値を示しています。
・スラリーにアドプラストを配合してご使用ください。
・アドプラストを添加することで、添加剤の種類や量の低減が可能になります。
幅広いラインナップを保有しております。
お客様のご要望に合わせて、表にないものでもご提案させていただきます。
開発品名 | アドプラスト ADW-101 | アドプラスト ADW-102 | アドプラスト ADW-111 | アドプラスト ADW-112 | |
---|---|---|---|---|---|
適用バインダー種 | 水系バインダー(PVAなど) | ||||
特徴 | フタル酸フリー 水酸基末端 直鎖タイプ | フタル酸フリー 水酸基末端 分岐タイプ | |||
外観 | 無色液状 | 無色液状 | 淡黄色液状 | 淡黄~黄色液状 | |
粘度(25℃) mPa・s *1 | 48 | 70 | 1500 | 960 | |
溶解性 *2 | 水 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
エタノール | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
トルエン | 〇 | 〇 | × | × | |
SP値(Fedors法) | 12.7 | 11.7 | 18.5 | 11.4 | |
HLB(小田法) | 26.4 | 23.6 | 46.9 | 23.1 |
開発品名 | アドプラスト ADS-001 | アドプラスト ADS-102 | アドプラスト ADS-103 | |
---|---|---|---|---|
適用バインダー種 | 溶剤系バインダー(アクリル、PVBなど) | |||
特徴 | ・フタル酸フリー ・芳香族末端 ・直鎖タイプ | ・フタル酸フリー ・水酸基末端 ・直鎖タイプ | ||
外観 | 淡黄色液状 | 無色液状 | 無色~淡黄色液状 | |
粘度(25℃) mPa・s *1 | 95 | 260 | 300 | |
溶解性 *2 | 水 | × | × | × |
エタノール | 〇 | 〇 | 〇 | |
トルエン | 〇 | 〇 | 〇 | |
SP値(Fedors法) | 10.5 | 9.9 | 9.5 | |
HLB(小田法) | 9.0 | 7.4 | 6.2 |
PVB樹脂の種類によって最適な添加剤がございます。ご利用の樹脂種に応じた当社添加剤の提供が可能です。
(*)PVB-1:積水化学工業㈱社製 エスレック BM-1
PVB-2:積水化学工業㈱社製 エスレック BM-S
ADS-001, 102, 103:当社開発品アドプラスト
3GO:トリエチレングリコールビス2-エチルヘキシレート
BBP:ベンジルブチルフタレート
DOP:ジオクチルフタレート
<強度・伸び率 評価条件>
・配合比
PVB樹脂:84.9wt%
分散剤 : 8.5wt%(ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸)
添加剤 : 6.6wt%
・試験条件
JIS3号ダンベルで打ち抜き、オートグラフを用いて測定
全て DOP使用時の値を1.0としたときの相対値を示しています。
<ブリードアウト 評価条件>
①PVBに対して32wt%を添加したトルエン・エタノール溶液を作成
②シャーレに入れて、溶剤乾燥(常圧60℃90min⇒減圧60℃30min)
③重量測定(試験前)
④ブリードアウト加速試験(90℃1時間)
⑤アセトン洗浄を三回 ⇒ 乾燥(90℃1時間)
⑥重量測定(試験後)
⑦計算 :{(試験前重量)-(試験後重量)}/(可塑剤量)×100
全て DOP使用時の値を1.0としたときの相対値を示しています。
当社剤は耐熱性を有しており、工程中の揮発や分解を抑制することができます。
その一方で、400℃で分解するため、焼成工程で灰分が生じることなく分解します。
本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/
注意事項
ここに記載された情報は、弊社の最善の知見に基づくものですが、いかなる明示または黙示の保証をするものではありません。
①すべての化学品には未知の有害性がありうるため、取り扱いには細心の注意が必要です。本品の適性に関する決定は使用者の責任において行ってください。
②この情報は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際の現場結果を保証するものではありません。個々の使用に対する適切な使用条件や商品の適用は、使用者の責任においてご判断ください。
③この情報は、いかなる特許の推薦やその使用を保証するものではありません。