1
・高屈折率(屈折率nd=1.9)
・光線透過率≧90%(厚み2μm)
・低ヘーズ(曇り度)≦0.1%
高屈折率樹脂は、薄膜でも光の進路を大きく曲げる特性を持ち、光学デバイスの薄型・軽量化、広視野角化、高画質化に寄与します。
2
-光学デバイスの信頼性向上に貢献
紫外線を含む高エネルギー光に暴露する促進試験でも黄変を大幅に低減。鮮明な画像を長期間維持します
HILUCIS | 従来型高屈折率樹脂(参考モデル) |
---|---|
3
-光学デバイスの性能向上、歩留まり向上に寄与
・幅広いパターン対応性
特殊形状や複雑な微細パターンも高精度に転写可能
パターン密度差が大きい複数パターンの一括転写が可能です
・薄く均一な残膜形成
残膜を薄く均一に仕上げることで光の干渉を抑え、高い光学性能を実現
RubiQにて成型
RubiQにて成型
RubiQにて成型
RubiQにて成型
ナノインプリント技術は、ナノスケールの微細パターンを樹脂に転写する加工法で、フラットパネルディスプレイやスマートフォンのカメラ、AR/VR用グラス、顔認証や自動運転用のセンサーなど、さまざまな光学デバイスに広く活用されています。これらの光学デバイスには光の伝播、集光、分散、回折を担う導波路や回折格子などの光学部品が用いられます。
これらの光学部品にはガラスや樹脂が用いられており、特に、高屈折率のナノインプリントUV硬化樹脂は、設計の自由度、生産性の高さを生かしつつ、視野角の拡大や光制御性能の向上に寄与するとして注目されています。高屈折率樹脂で使用される代表的なフィラーとしては酸化チタンや酸化ジルコニウムがありますが、酸化チタンは光学活性が高く、紫外線による光触媒作用で樹脂の劣化を引き起こす可能性があります。一方、 酸化ジルコニウムは酸化チタンと比べて屈折率が低いため、屈折率が1.8以上の樹脂では耐光性との両立が課題でした。
当社は、これらの課題を解決するために、ナノインプリント性、耐光性、高屈折率のすべてを高いレベルで両立させるUV硬化樹脂を開発しました。
当社は近紫外から可視光領域での黄変を抑制するために、光学活性が低い特殊な無機フィラーを採用しました。さらに、これまでディスプレイ用UV硬化樹脂設計で培った知見により、本フィラーとの相性を考慮し樹脂マトリックスを最適化しました。その結果、高い透明性と優れたナノインプリント適性を維持しつつ、耐光性と屈折率を高いレベルで両立することに成功しました。
屈折率 | ||||
---|---|---|---|---|
~1.7 | 1.8 | 1.9~ | ||
耐光性 | 良 | ZrO2系 | ||
↑ | HILUCIS | |||
悪 | TiO2系 |
『HILUCIS』は、次のような用途に最適です
・AR/VR、MR(複合現実)などのXR(クロスリアリティ)用スマートグラスやヘッドマウントディスプレイ
・顔認証システムや自動運転のセンサー(3Dセンサー、LiDAR)
・マイクロレンズアレイや回折光学素子(DOE)
注意事項
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