三洋化成工業株式会社ー戸田工業株式会社 共同開発品
   二液硬化型高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂     『キラオーパス MG』

二液硬化型高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂_PC

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』は
ここがすごい

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』は戸田工業株式会社のソフトフェライト粉末を高濃度で分散させた2液室温硬化型のウレタン樹脂です。2液共にハンドリング性のよいペースト状で、混合後約24時間で柔軟な、磁性を有するウレタン樹脂となります。

高電気抵抗であり、またシロキサンフリーで接点障害の懸念がなく、各種基材に接着できます。漏洩磁束・高調波磁界の低減ができるため、巻線インダクタの封止や磁気ノイズ源の封止に用いることで、部品の小型化、低背化とともに、放射ノイズの抑制を実現します。


硬化前:
ペースト状


硬化後:
任意の形状にて硬化可能

① 高透磁率・高熱伝導率・高電気抵抗
② 基材への良好な形状追従性
③ ディスペンサーによる塗布工程の自動化
④ 加熱困難な用途にも適用可
⑤ ウレタン樹脂を用いたシリコーンフリー設計

1

高透磁率・高熱伝導率・高電気抵抗

戸田工業株式会社のソフトフェライト、および三洋化成のコア技術である界面制御技術とウレタン樹脂設計技術により、機能性フィラーを高濃度分散させ、高透磁率、高熱伝導率および高電気抵抗を両立させたウレタン系磁性樹脂を実現しています。


図 比透磁率と熱伝導率の特性

図 透磁率の周波数特性

図 誘電率の周波数特性

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基材への良好な密着性と高充填性

界面制御による分散技術で優れた流動性(低粘度)による高充填性と密着性を有する磁性ウレタン樹脂ペーストです。

充填性の比較

図 磁性ウレタン

図 Ref)シリコーンシート
 (硬度(アスカーC):10, 厚さ:5mm, 約100kPaで加圧して観察)

3

ディスペンサーによる塗布工程の自動化

自動化によって、手作業での塗布に比べ、生産性向上、二液性樹脂を正確に計量・吐出できることによる品質向上が期待できます。

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加熱困難な用途にも適用可

2液混合後、室温硬化可能です 。ご要望に応じて硬化時間を調整可能です。

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ウレタン樹脂を用いたシリコーンフリー設計

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』はシロキサンフリーで接点障害の懸念がなく、精密機器等にも使用できます。

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』は
 電子機器等、様々な部品の磁気特性向上に適用可能です。

高熱伝導性による優れた放熱性と磁束の漏洩による磁気特性の低下を抑えることができるため、巻線インダクターの封止やノイズ抑制用途に用いることで、 EMIフィルタの小型化をはじめとする部品の小型化・低背化とともに、インダクタンスの向上が期待できます。

想定用途

巻線インダクターの封止材

非接触給電部材

ノイズ抑制材

※各用途における適性および安全性は、使用者の責任においてご判断ください。

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』を
支えるコア技術

界面制御技術

三洋化成の界面制御技術により、無機フィラーを高濃度で分散させることができ、高透磁率・高熱伝導率と硬化前の低粘度ペースト化を実現しています。

<サンプル作成条件>
ウレタン樹脂原料に三洋分散液を添加したものと添加していないものの2種類のサンプル溶液を調製し、その後熱伝導フィラーを71vol%含有させ、混練した。

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』
開発品ラインナップ

高熱伝導性ウレタン系磁性樹脂『キラオーパス MG』は、スタンダード品、高熱伝導品をラインナップしています。
下表以外でもご要望に応じて、磁気特性、放熱性、各種基板への密着性、密度、粘度の調整が可能です。

記載は代表値です。
*初期値より値が①±30%、②±50%となった時間
項目 単位 試験方法 Ni-Znフェライトタイプ Mn-Znフェライトタイプ
MG-007
(スタンダード品)
MG-010
(高熱伝導品)
MG-001
(スタンダード品)
MG-003
(高熱伝導品)
硬化前 外観(A液) 目視 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状
外観(B液) 目視 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状 黒色粘稠液状
粘度@1/s
(A液)
Pa・s ASTM D2556 325 300 520 400
粘度@1/s
(B液)
Pa・s ASTM D2556 315 290 500 385
硬化条件 25℃/24h 25℃/24h 25℃/24h 25℃/24h
硬化後 透磁率
@100MHz
Sパラメータ法
(同軸管)
12.3 6.4 14.3 9.8
熱伝導率 W/mK ASTM D5470 1.6 2.0 1.6 2.0
硬度
(アスカーC)
JIS K7312 95 95 95 95
密度 g/cm3 JIS K7112 3.9 3.7 3.9 3.8
ガラス転移温度 JIS K7121 -31 -31 -31 -31
電気抵抗率 Ω・cm JIS K7194 ≧1.0×107 ≧1.0×107 ≧1.0×107 ≧1.0×107
耐熱時間(150℃) hour 引張強度 ①205、②265
伸び率 ①195、②900
硬度 ①330、②500
耐熱時間(170℃) hour 引張強度 ①205、②250
伸び率 ①150、②255
硬度 ①205、②315

総販売代理店:戸田工業株式会社様

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