硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール『サンニックス』(硬質用)

軟質・半硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール『サンニックス』(軟質・半硬質) 紹介ページはこちら

三洋化成のポリウレタンフォーム用ポリオール
『サンニックス』(硬質用)はここがすごい

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世界に誇る技術と日本トップクラスの生産能力

弊社は 1960 年に、国産第 1 号のポリウレタンフォーム用ポリエーテルポリオールを開発し、“サンニックス”の商標で上市しました。以来、超軟質、軟質、半硬質、硬質フォーム用など、各種用途に応じたポリウレタンフォーム用ポリエーテルポリオールを各種開発し好評を博してきました。

世界に誇る技術と日本トップクラスの生産能力をもつ弊社で生み出される“サンニックス”は、日本国内のほとんどのポリウレタンフォームメーカーで使用されるほか、海外でも多く使用されています。

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各用途に対応した充実のラインナップ

硬質ポリウレタンフォーム用ポリエーテルポリオールにはグリセリン系、トリメチロールプロパン系、ペンタエリスリトール系、ソルビトール系、ショ糖系、芳香族アミン系および脂肪族アミン系などがあります。

グリセリン系からショ糖系までは順に官能基数が多くなるため、得られるフォームは架橋密度が増して耐熱性や機械的強度、寸法安定性が向上する反面、発泡時の増粘が早くなる傾向があり、また、芳香族アミン系には芳香族系ポリイソシアネートとの相溶性に優れファインセルで圧縮強度や寸法安定性に優れたフォームが得られる傾向があり、これらを単独または併用して注入パネルやボード用硬質ポリウレタンフォームの製造に用いられています。

脂肪族アミン系はその高い反応性を生かしてスプレー発泡で硬質ポリウレタンフォームの製造に用いられています。

ポリウレタンフォームについて

ポリエーテルポリオールとウレタン化反応

ポリウレタンフォームは、ポリエーテルポリオール等のポリオール成分と、ポリイソシアネート成分を反応させて得られるポリマー(ポリウレタン)を、反応と同時に発生させたガス(二酸化炭素)を利用し、発泡させた多孔質の樹脂です。

以下にポリウレタンフォーム発泡の化学反応式を記載いたします。

ポリウレタンフォーム発泡の化学反応式

ウレタン化反応(樹脂生成反応)


ウレア化反応(ガス発生反応と樹脂生成反応)

『サンニックス』(硬質用)主要ラインナップ

特長

特長 用途
サンニックス
AP-470
・脂肪族アミン系のポリオールです。

・低粘度で、イソシアネートとの反応性が高く触媒量の低減が可能です。

・反応性調節用として他のポリオールと併用することができます。
・スプレー
サンニックス
GP-250
・グリセリン系のポリオールです。

・硬質フォーム用汎用ポリオールと併用すると、
 イソシアネートとの混合性やモールド内での液流れ性が改善できます。
・注入パネル
・ボード
サンニックス
HD-402
・高密度硬質フォーム用に特別に開発されたポリオールです。

・衝撃強さ、曲げ強さなどの機械的強度に優れ、
 耐熱性も良好でほとんど熱変形しないポリウレタンフォームが得られます。
 密度 0.6 程度のポリウレタンフォームでも構造材として使用できるほどです。

・TDIと反応させて、プレポリマー法でも使用できます。
・注入パネル
・ボード
サンニックス
HM-551
・芳香族アミン系のポリオールです。

・イソシアネートとの相溶性に優れており、サンニックス HS-209と配合して
 注入発泡するポリウレタンフォームのポリオール成分として使用できます。
・注入パネル
・ボード
サンニックス
HS-209
・低粘度化変性シュークローズ系のポリオールです。

・寸法安定性や機械的強度に優れたポリウレタンフォームが得られます。

・低粘度の特性を生かし、高密度硬質フォームのポリオール成分に配合すると、
 耐熱性に優れたポリウレタンフォームが得られます。
・注入パネル
・ボード
・スプレー
サンニックス
NP-300
・脂肪族アミン系のポリオールです。

・トリオールなどの低官能ポリオールと併用し、寸法安定性や圧縮強さに優れ、
 発泡収縮の小さいポリウレタンフォームが得られます。
 また、軟質、半硬質、ポリウレタンフォーム用の架橋剤として使用できます。
・スプレー
サンニックス
SP-750
・ソルビトール系のポリオールです。

・寸法安定性や機械的強度に優れた断熱材、建造材に適したポリウレタンフォームが得られます。

・TDIと反応させて、プレポリマー法でも使用できます。
・注入パネル
・ボード

主な特性値

上表の記載値は代表値です。 *1 無水フタル酸法にて測定。
 *2 試料 10gを溶剤(イソプロパノール/水=10/6容)60mL で希釈しガラス電極pHメーターにて測定。
 *3 カールフィッシャー法にて測定。
 *4 B型粘度計にて測定。
 *5  ガードナー単位色数
 *6  
動粘度[mm/s(50℃)]
 *7  
試料 10g を溶剤(メタノール/水=10/1容)60mL で希釈しガラス電極pHメータにて測定 
 *8  粘度[mPa・s(30℃)]
 注) サンニックスは25℃で全て液状です。
ハーゼン
単位色素
水酸基価
*1
pH
*2
水分
*3
粘度*4
mPa・s
(25℃)
サンニックス AP-470

*5

360 11.0 0.04 350
サンニックス GP-250 30 670 6.0 0.03 950
サンニックス HD-402 50 404 6.0 0.03 1,800
サンニックス HM-551 10  *5 400 10.0 0.04 22,500
サンニックス HS-209 *5 452 10.5 0.05 6,000
サンニックス NP-300 50 755 11.5 0.07 1,700 *6
サンニックス SP-750 100 490 6.5 *7 0.05 16,000 *8

『サンニックス』硬質ポリウレタンフォームの処方例と物性値例 

硬質ポリウレタンフォーム

配合処方(質量比)

サンニックス HD-402 100
6.1
DABCO BL-11 *1 0.1
UCAT SA 1 *2 0.36
POLYCAT 8  *2 1.09
SH-193 *3 1.7
TMCPP *4  16.7
ポリメリック MDI 198

*1 エボニックジャパン㈱製、アミン系触媒
*2 サンアプロ㈱製、アミン系触媒
*3 ダウ・東レ㈱製、シリコーン系整泡剤
*4 大八化学工業㈱製、難燃剤

NCO INDEX:100
フリーライズフォーム密度:28.5 kg/m3
パネル厚み:50mm

ポリウレタンフォーム物性例

・オーバーパックフォーム密度:40.2kg/m3
・独立起泡率:>90%
・圧縮強さ:0.18MPa

・寸法変化率(厚みΔL%)
 -20℃で2日間:-0.2%
 100℃で2日間:-0.3%
 70℃、95%R.H.で2日間:0.8%

・熱伝導率: 31mW/m・K
・接着性(A法):49kPa

パネル面材温度: 40℃
原液温度:25℃


反応性
・クリームタイム:12 s
・タックフリータイム:63 s
・ライズタイム:90 s

モールドサイズ mm:400×1000×50H

〔試験方法〕
ポリウレタンフォームの発泡条件
上表記載の処方に従い、原料温度 35℃、高圧発泡機の条件で成形したフォームを試料とした。

ポリウレタンフォーム物性の測定方法
密 度:JIS A 9511 に従って、フォーム密度を測定した。
独立気泡率:ASTM D 2856 に従ってベックマン㈱製、空気比較式比重計で測定した。
圧縮強さ:JIS A 9511 に従って、圧縮強さを測定した。
寸法変化率:ASTM D 2126 に従って、寸法変化率を測定した。
熱伝導率:JIS A 9511 に従って、熱伝導率を測定した。
接着性(A 法):成形1日後の面材付きパネルフォームからパネル面サイズ 100×100mm の試料を切り取り、
面材面とフォーム面にそれぞれT字型治具を接着後、引張試験機を用いて測定した。

硬質ポリウレタンフォーム成形方法の概要 

多段プレス方式によるサンドイッチパネル成形方法の概要

多段プレス方式によるサンドイッチパネル成形方法の概略、条件例を以下に示します。

多段プレス方式によるサンドイッチパネル成形方法の概略

多段プレス方式によるサンドイッチパネル成形条件例

項目 条件
発泡機 高圧発泡機
原料温度 ℃ 20
混合圧力 MPa (gauge) 11.8
注入時間 s 10
プレス上下盤温度 ℃ 35
硬化温度 ℃ 35
硬化時間 min 20
プレス上下盤加熱方式 温水循環式

ダブルコンベヤー方式によるラミネートボード連続成形方法の概要

ダブルコンベヤー方式によるラミネートボード連続成形方法について、概略、条件例を以下に示します。

図 ダブルコンベヤー方式によるラミネートボード連続成形方法の概略

ダブルコンベヤー方式によるラミネートボード連続成形条件例

項目 条件
発泡機 低圧発泡機
原料温度 ℃ 25
混合液吐出量  kg/min 6
コンベヤー温度 ℃ 60
硬化時間 min 3.5

スプレー方式による硬質ポリウレタンフォーム吹付け断熱工法の概要

スプレー方式による硬質ポリウレタンフォーム吹付け断熱工法の概略、条件例を以下に示します。

スプレー方式による硬質ポリウレタンフォーム吹付け断熱工法の概略

スプレー方式による硬質ポリウレタンフォーム吹付け断熱工法条件例

項目 条件
発泡機 スプレー発泡機
原料温度 ℃ 40
吐出量  kg/min 3
ポリオール成分とイソシアネート成分の混合比(質量比) 1:1

使用上の注意事項

本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/

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三洋化成コーポレートサイト製品情報へのリンク

サンニックス FA-718、 サンニックス FA-703、 サンニックス KC-745

サンニックス KC-737、 サンニックス FA-757、 サンニックス KC-760

サンニックス FA-195、 サンニックス FA-311E、 サンニックス FA-7030

サンニックス PL-2100サンニックス GS-3000R

ポリマーポリオール
サンニックス KC-900、 サンニックス FA-728R


硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール
グリセリン系ポリオール
サンニックス GP-250、 サンニックス GP-400、 サンニックス GP-600

トリメチロールプロパン系
ポリオール
サンニックス TP-400


ソルビトール系ポリオール
サンニックス SP-750

芳香族アミン系ポリオール
サンニックス HM-551、 サンニックス HM-555

脂肪族アミン系ポリオール
サンニックス AP-470、 サンニックス NE-240、 サンニックス NL-270、 サンニックス NL-300、 サンニックス NP-300

ここに記載された情報は、弊社の最善の知見に基づくものですが、いかなる明示または黙示の保証をするものではありません。
①すべての化学品には未知の有害性がありうるため、取り扱いには細心の注意が必要です。本品の適性に関する決定は使用者の責任において行ってください。

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