1
当社のUV硬化樹脂システム『サンラッド』シリーズは、当社の得意とする界面活性剤技術を活かして独自に設計した特殊離型剤を配合しており、金型に対して高い離型性を発揮します。
様々な金型に対応し、微細なパターンの転写が可能なUV硬化樹脂です。
当社独自設計のリン系の特殊離型剤は金型側に選択的に集まるよう設計されているため、高い金型離型性を発現するが、基材フィルムに対しては高い密着性を有しています。さらに、出来上がったUV硬化樹脂成型物は形状、品質ともに長期間安定するのが特長です。
インプリント転写方式は 物質の表面は微細加工の一つに表面に微細な凹凸を有する金型を樹脂に押し当てた後、硬化させてパターンを作成する方式です。インプリント方式は、単純なプロセスで、加工精度の良好な微細加工が大面積に施せることから、半導体、記録媒体、バイオ、光学部材などさまざまな分野で注目されております。
UV硬化インプリント転写の場合、 UV硬化樹脂をPETフィルムなどの基材フィルムに塗布し、金型を押し当ててUV照射、硬化させ、その後離型することで微細なパターンを持つフィルムを得ることができます。
熱インプリント方式と比較して高熱をかける必要がないため、熱に弱い部材にも適用可能
微細なパターンにも対応でき、短時間で製造できるため省エネ性に優れる
光学フィルムには、光学部材としての光学特性や転写性などの加工性だけでなく、製造工程でほかの材料と接触したり、最終製品において傷が付いたとしてもすぐ戻るといった耐擦傷性(傷回復性)も求められます。
『サンラッド』シリーズでは、弾性回復による高い傷回復性を発現するグレードも開発しております。特殊モノマーを樹脂中でナノ分散させることにより樹脂自体の柔軟性は高いが、復元力も高く、傷が入っても回復する機能を有します。図に示すように、本樹脂を使用して成型したフィルムは耐擦傷性(傷回復性)に優れているため、製造時の歩留り向上、製品信頼性向上に寄与する光学フィルムとなります。
弊社サンラッドシリーズは用途やニーズに合わせて各種性能を選択できるよう多彩なラインアップを取りそろえております。
光学特性として重要な因子である光の屈折率を制御することができるうえ、柔軟性、強靭性といった機械的特性、耐光性、色・形状の持続性といった信頼性など、光学フィルムの付加価値となるさまざまな性能を引き出すことができるのも『サンラッド』シリーズならではの強みです。
特長 | スタンダード | 延伸性に優れ 複雑形状の金型に最適 | 修復性に優れる | |||
---|---|---|---|---|---|---|
品名 | サンラッド RM | サンラッド TS-02 | サンラッド FM-01 | サンラッド TF-01 | ||
製品 性状 | 粘度 (mPa・s) | 4500 | 4200 | 790 | 500 | |
硬 化 後 性 状 | 機 械 特 性 | 引張弾性率 (MPa) | 850 | 1200 | 480 | 80 |
破断伸度 (%) | 22 | 45 | 8 | 2 | ||
Tg (℃) | 53 | 52 | 49 | 40 | ||
光 学 特 性 | 全光線透過率 (%) | 91 | 90 | 92 | 91 | |
ヘイズ % | 0.3 | 0.2 | 0.2 | 0.3 | ||
屈折率 nd25 | 1.55 | 1.57 | 1.51 | 1.50 | ||
基 材 密 着 性 | 易接着PET | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
PC | 〇 | |||||
PMMA | 〇 |
注意事項
ここに記載された情報は、弊社の最善の知見に基づくものですが、いかなる明示または黙示の保証をするものではありません。
①すべての化学品には未知の有害性がありうるため、取り扱いには細心の注意が必要です。本品の適性に関する決定は使用者の責任において行ってください。
②この情報は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際の現場結果を保証するものではありません。個々の使用に対する適切な使用条件や商品の適用は、使用者の責任においてご判断ください。
③この情報は、いかなる特許の推薦やその使用を保証するものではありません。