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『キャリボン L-400』は、炭酸カルシウムやクレー、サチンホワイト、水酸化アルミニウムなどの各種無機顔料の水への分散性に優れ、これらの分散に使用すると、粘度の低いスラリーが得られます。
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『キャリボン L-400』を分散剤として使用した顔料スラリーは、加熱時の粘度安定性が優れていますので、ポンプ輸送時の熱劣化に起因するトラブルをほとんど起こしません。
外観 | 褐色液状 |
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pH | 約 7.5 (本品の50質量%水溶液) |
粘度 | 約 450 mPa・s (25℃、BL型粘度計) |
有効成分 | 約 43質量% (130℃、90分間乾燥での蒸発残分) |
溶解性 | 水に溶解 |
各種無機顔料(例えば炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、水酸化アルミニウムなど)を水に分散させる際の分散剤として使用してください。
使用量は、顔料の種類や粒径および分散液の濃度などによって異なりますが、標準的には、顔料に対して0.01~3.0質量%(有効成分)です。
粒径の細かい顔料の分散
粒径の細かい顔料を水に分散させる場合は、所定量の『キャリボン L-400』を溶解した水溶液に、かくはん下に顔料を投入し、分散機で分散するなどの方法で顔料スラリーが調製できます。
粒径の粗い顔料の分散
粒径の粗い顔料を湿式粉砕しながら水に分散させる場合は、所定量の『キャリボン L-400』、水、けい砂などを仕込み、分散機で分散する方法で顔料スラリーが調製できます。図に湿式粉砕による顔料スラリーの調製方法例を示します。
各種無機顔料分散スラリー(炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、水酸化アルミニウム)における、分散剤添加量とスラリー粘度の関係を下図に示します。 『キャリボン L-400』を分散剤として使用すると、いずれのスラリーに対しても著しい粘度低下効果を示します。
比較対象:ヘキサメタリン酸ナトリウム(広く利用されている無機りん酸塩系分散剤)
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図 分散剤添加量とスラリー粘度の関係
(炭酸カルシウム70質量%含有スラリー)
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図 分散剤添加量とスラリー粘度の関係
(クレイ70質量%含有スラリー)
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図 分散剤添加量とスラリー粘度の関係
(サチンホワイト25質量%含有スラリー)
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図 分散剤添加量とスラリー粘度の関係
(水酸化アルミニウム70質量%含有スラリー)
〔試験方法〕
試料:
上図記載の所定量の無機顔料と分散剤、および水を分散機でかくはんし試料とした。
測定方法:
試料の粘度を25°Cで測定した。なお、粘度計のローターと回転速度は図に記載のとおり。
ポンプ輸送する場合など、顔料スラリー自体の温度が上昇することがあります。ヘキサメタリン酸ナトリウム等の無機りん酸塩系分散剤を使用した顔料スラリーは熱劣化によって粘度が上昇し、ポンプ輸送に影響を及ぼすことがあります。
『キャリボン L-400』を分散剤として使用した顔料スラリーは、加熱時の粘度安定性が優れていますので、ポンプ輸送時の熱劣化に起因するトラブルをほとんど起こしません。
〔試験方法〕
試料:
上図記載の所定量の無機顔料と分散剤、および水を分散機でかくはんし試料とした。
測定方法:
試料を所定温度で3時間静置し、25°Cでの粘度を測定した。なお、粘度計のローターと回転速度は図に記載のとおり。
ヘキサメタリン酸ナトリウム等の無機りん酸塩系分散剤を使用した顔料スラリーは経時的に粘度が上昇し、輸送や塗工工程に影響を及ぼすことがあります。
『キャリボン L-400』を使用した顔料スラリーは、経時的な粘度安定性が優れていますので、このようなトラブルをほとんど起こしません。
〔試験方法〕
試料:
上図記載の無機顔料と分散剤、および水を分散機でかくはんし試料とした。
測定方法:
試料を25°Cで静置し、所定時間経過毎に25°Cでの粘度を測定した。なお、粘度計のローターと回転速度は図に記載のとおり。
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