環境負荷低減に貢献可能な衣料用洗剤基剤『ミセランド SCD-100』

生分解性と洗浄力の両立、そして高濃度化可能な洗剤基剤

三洋化成の『ミセランド SCD-100』はここがすごい

1

少ない使用量で洗浄性が良好(使用量低減が可能)

『ミセランド SCD-100』は、少ない使用量で十分な洗浄力を発揮するため、1回の洗濯に使用する洗剤量を低減可能であり、環境への排出量を削減できます。


試験条件:ミセランド SCD-100/汎用品の比率は、重量比で1/1

2

生分解性が良好で、環境配慮度を向上

生分解性に優れるため下水処理場の活性汚泥により十分に分解されます。下水処理の処理効率が上がることにより、それにかかるエネルギーを削減にもつながり、環境負荷の低減に貢献できます。 


 
**当社独自指標:環境配慮度=(生分解度)/(標準使用量)
試験条件:ミセランド SCD-100/汎用品の比率は、重量比で1/1

3

水溶性が良好で、水希釈時の粘度上昇が小さい(超濃縮洗剤に対応可能)

  • 『ミセランド SCD-100』は水溶性に優れることから、汎用品と比較して高濃度でもゲル化せず、洗剤の高濃度化が可能であるため、コンパクト液体洗剤に最適な洗剤基剤です。
  • 洗剤を高濃度化することで、洗剤容器の省資源や輸送エネルギーの削減につながり、環境負荷低減に貢献します。


    試験条件:ミセランド SCD-100/汎用品の比率は、重量比で1/1
ミセランド SCD-100は、コンパクト液体洗剤に最適で、環境負荷低減に貢献できる衣料用洗剤基剤です。
製品名 ミセランド SCD-100
HLB 14.3
外観(25℃) 淡黄色液状
有効成分 % 99 ≦
水分 % < 1
pH (1%水溶液) 6.8
曇点 (1%水溶液) ℃ 81

『ミセランド SCD-100』を支える界面制御技術

少ない使用量で高い洗浄力を発揮するためのミセル構造設計

界面活性剤は、油汚れになじみやすい疎水基と、水になじみやすい親水基によって構成されています。
界面活性剤は、水中で、ある濃度以上となると、疎水基を中心側、親水基を外側に寄り集まった集合体(ミセル)を形成し、このミセルの内部に水に溶けにくい油汚れを取り込むことにより、洗浄作用を発揮します。

『ミセランド SCD-100』は、従来設計と比較してミセルの内部(ミセルコア:下図中のRcore)が、汎用品と比較して大きくなるように設計されているため、取り込むことが出来る油汚れの量が増加し、少ない使用量でも高い洗浄力を発揮します。

ミセル構造のイメージ図

界面活性剤 Rcore
(nm)
Rmicelle
(nm)
従来設計 2.6 4.5
ミセランド SCD-100 3.3 4.6
1wt%界面活性剤水溶液でX線小角散乱法により測定@ SPring-8

従来設計と比較してミセルコアを拡張できたことにより、取り込む油汚れの量が増加

脂肪酸(皮脂汚れ代替品)の可溶化能

表:脂肪酸可溶化能の比較

※1wt%界面活性剤水溶液にオレイン酸(皮脂汚れ代替)を加えて外観評価

着色セル:透明溶液

オレイン酸濃度(wt%) 0.15 0.20 0.25 0.35
従来設計
ミセランド
SCD-100

従来設計と比較して、脂肪酸(皮脂汚れ代替品)の水への可溶化能が向上

洗浄試験結果

『ミセランド SCD-100』を配合することにより、従来通りの洗浄力を維持しつつ、界面活性剤の使用量を低減することが可能となります。

*1 AE-9:ポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル
衣料用洗剤基剤として汎用される生分解性に優れた非イオン界面活性剤
*2 LAS:アルキルベンゼンスルホン酸塩
標準ミセランド SCD-100と
AE-9の併用
ミセランド SCD-100
によるAE-9の代替
ref.run1run2run3run4run5
配合比
wt%
ミセランド SCD-1000234510
AE-9 *11023400
LAS *2101010101010
808684828580
洗浄試験
結果
使用量 g/L2.02.02.02.02.02.0
洗浄性 ΔY値19.519.721.121.519.921.1
洗浄性/対標準1.001.011.081.101.021.08

<試験方法>
①試験洗剤の作成
上記配合比に従って、界面活性剤および水を混合して試験洗剤とし、その試験洗剤2.0gを水道水で1000gに希釈して試料とする。

②洗浄
あらかじめY値を測定した試験布(湿式人工汚染布 3枚)を、撹拌式洗浄力試験機(Tergot-O-Meter)を用いて水温20℃・回転数120rpmで10分間洗浄する。

③すすぎ
試験布を取りだしてから洗浄液を廃棄し、新たな水道水1Lにて、試験布を水温20℃・回転数120rpmで2分間すすぐ。

④乾燥
試験布を取り出し、乾燥機50℃で約1時間乾燥させる。

⑤Y値測定
乾燥後の試験布のY値を測定し、下記式にて洗浄性を算出。

洗浄性(ΔY値) = (洗浄後のY値)ー(洗浄前のY値)
洗浄性/対標準 = (対象のΔY値) / 
(標準のΔY値)

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