機械・金属洗浄用低起泡性非イオン界面活性剤『セドラン FF』シリーズ

三洋化成の低起泡性界面活性剤『セドラン FF』シリーズはここがすごい

1

高い洗浄力

曇点より約 10℃高い温度でも十分な洗浄力を示し、化学的安定性に優れていますので他の界面活性剤との併用や酸、アルカリ洗剤への配合もできます。

2

低起泡性

起泡性が小さく、かつ、泡切れ性が良好ですので、スプレー洗浄やジェット洗浄などでの機械・金属洗浄に適しています。

『セドラン FF』シリーズは、低起泡性で洗浄力に優れた、高級アルコール系非イオン界面活性剤です。
*1  2質量%水溶液にて測定
*2  1質量%水溶液にて測定
商品名 外観(20±5℃) 曇点 *1
pH *2
セドラン FF-180 無色~淡黄色液状  31 6.0
セドラン FF-200 淡黄色液状 44 6.0
セドラン FF-210 淡黄色液状 53 6.0

低起泡性洗浄剤『セドラン FF』シリーズの用途例

セドラン FF』シリーズの主な用途例を以下に示します。

 鉄鋼用アルカリ脱脂剤

質量%
ソーダ灰 48
リン酸三ナトリウム(無水) 28
水酸化ナトリウム 14
セドラン FF-200またはFF-210 10
合 計 100

対 象 : 加工工作油の除去
使用温度 : 50~70℃
使用濃度 : 20~30 g/L
洗 浄 法 : スプレー洗浄、超音波洗浄

機械部品のアルカリ脱脂剤

質量%
ソーダ灰 65
水酸化ナトリウム 10
グルコン酸ナトリウム 4
メタケイ酸ナトリウム九水和物 15
オレイン酸ナトリウム 2
セドラン FF-180またはFF-200 2
さび止め剤 2
合 計 100

対 象 : エンジン、ポンプ部品などの工作油の除去
使用濃度 : 15~25 g/L
使用温度 : 50~60℃
洗 浄 法 : スプレー洗浄、超音波洗浄

アルミ用アルカリ脱脂剤

質量%
メタケイ酸ナトリウム九水和物 40
ニトリロ三酢酸二ナトリウム 5
グルコン酸ナトリウム 5
水酸化カリウム(45%) 40
オレイン酸ナトリウム 5
セドラン FF-210 5
合 計 100

対 象 : 工作油、プレス油の除去
使用温度 : 50~60℃
使用濃度 : 20~40 g/L
洗 浄 法 : 浸せき法、電解法

洗瓶用洗浄剤

質量%
ソーダ灰 50
オルトケイ酸ナトリウム四水和物 25
グルコン酸ナトリウム 10
セドラン FF-210 15
合 計 100

対 象 : 飲料水などのガラス瓶
使用温度 : 50~70℃
使用濃度 : 10~25 g/L
洗 浄 法 : 浸せき法、スプレー法

質量%
スルファミン酸 30
セドラン FF-180またはFF-200 10
60
合 計 100


対 象 : 飲料水などのガラス瓶
使用温度 : 40~50℃
使用濃度 : 20~30 g/L
洗 浄 法 : 浸せき法、スプレー法

低起泡性洗浄剤『セドラン FF』シリーズの性能試験

『セドラン FF』シリーズ水溶液の起泡性と泡切れ性

セドラン FF』シリーズの水溶液は、下表に示しますように、低起泡性で泡切れ性に優れています。

水溶液の起泡性と泡切れ性
    
界面活性剤 起泡性 mm 泡切れ性 s
品名 濃度
質量%
20℃ 40℃ 60℃ 20℃ 40℃ 60℃
セドラン FF-180 1.0 60 10 0 70 <1
0.5 50 3 0 43
0.1 20 0 0 6
0.05 15 0 0 3
セドラン FF-200 1.0 55 55 0 44 28
0.5 47 32 0 27 20
0.1 15 10 0 20 <1
0.05 10 8 0 <1
セドラン FF-210 1.0 68 70 0 82 36
0.5 55 55 0 74 28
0.1 18 16 0 32 <1
0.05 14 10 0 8 <1

〔試験方法〕
試料
上表に記載した濃度の各セドラン FF水溶液を試料とした。

起泡性の測定方法
ロスマイルス法に従って、上表に記載した温度で直後の泡高さを測定した。

泡切れ性の測定方法

起泡性の測定に続けて泡高さが 10mm 以下になるまでに要した静置時間を測定した。


『セドラン FF』シリーズ水溶液の表面張力と浸透力

セドラン FF』シリーズの水溶液は、下表に示しますように、表面張力が低く浸透力に優れています。

水溶液の表面張力と浸透力
    
界面活性剤 表面張力 mN/m 浸透力 s
品名 濃度
質量%
中性 アルカリ性 中性 アルカリ性
セドラン FF-180 1.0 31.2 31.1 0.8 0.9
0.5 30.7 31.1 1.0 1.2
0.1 30.7 30.3
0.05 31.6 30.8
セドラン FF-200 1.0 32.2 32.4 0.8 0.8
0.5 32.4 32.5 1.7 1.7
0.1 32.6 32.8
0.05 32.9 33.4
セドラン FF-210 1.0 33.2 33.2 1.0 1.0
0.5 33.6 33.8 2.3 2.3
0.1 33.6 33.8
0.05 33.4 34.2

〔試験方法〕
試 料

上表に記載した濃度の各『セドラン FF』水溶液を中性の試料とした。また、中性の試料に1質量%のメタケイ酸ナトリウム九水和物水溶液を用いてpHを12.8に調整しアルカリ性の試料とした。

表面張力の測定方法
デュヌイの表面張力計を用いて、20℃での試料の表面張力を測定した。
浸透力の測定方法
15mm 角に裁断したフェルト片を 20℃の試料に静かに浮かべ、水面下に没し、沈降し始めるまでに要した時間を測定した。


『セドラン FF』シリーズの洗浄力

『セドラン FF』シリーズは、下表に示しますように、中性はもちろんアルカリ性下でも優れた洗浄力を示し、曇点よりも約 10℃高い温度でも十分な洗浄力を発揮します。

『セドラン FF』シリーズの洗浄力データ
    
界面活性剤 洗浄温度
洗浄率 %
品名 濃度
質量%
10秒間洗浄後 20秒間洗浄後
中性 アルカリ性 中性 アルカリ性
セドラン FF-180 1.0 30 74.5 92.0 80.0 95.0
0.5 48.0 88.2 63.2 95.4
0.1 <30 <30 <30 42.0
1.0 40 81.5 100 83.3 100
0.5 64.2 100 78.7 100
0.1 <30 42.5 36.5 63.4
セドラン FF-200 1.0 40 88.5 100 98.0 100
0.5 45.3 88.0 78.8 96.8
0.1 <30 <30 <30 48.2
1.0 55 99.0 100 96.7 100
0.5 89.0 100 93.8 100
0.1 <30 82.0 53.0 87.0
セドラン FF-210 1.0 40 45.0 100 48.0 100
0.5 <30 100 <30 100
0.1 <30 58.3 <30 66.0
1.0 55 100 100 100 100
0.5 90.0 100 98.0 100
0.1 <30 88.0 <30 95.8

〔試験方法〕
試 料

上表に記載した濃度の各『セドラン FF』水溶液を中性の試料とした。また、中性の試料のpHをメタケイ酸ナトリウム九水和物の1質量%水溶液を用いて 12.8 に調整しアルカリ性の試料とした。

洗浄率の測定方法
・20℃、40℃、55℃または 80℃に調節した試料に、下記の標準汚染板(鋼板)を 10 秒間または 20 秒間浸せき後取り出し自然乾燥させた。この洗浄後の鋼板にセロハンテープを張り付けて残存する汚染物質を移し取り白紙に張り付け反射率測定試料①を得た。
・同様に標準汚染板にもセロハンテープを張り付けて汚染物質を移し取り白紙に張り付けて反射率測定試料②を得た。
・次に、①、②の汚染面および白紙にセロハンテープを張り付けた面③の波長 440nm での反射率を多光源分光測色計 MSC-2 型[スガ試験機㈱製]で測定し、下式から洗浄率を求めた。

 <標準汚染板の調製方法>
下記の標準汚染物に研磨洗浄した冷延鋼板を 10 秒間浸せき後取り出し乾燥させた。

標準汚染物組成 
カーボンブラック : 0.3質量%
♯60 スピンドル油 : 2.5質量%
オレイン酸 : 0.5質量%
四塩化炭素 : 96.7質量%
合計   100.0質量%

<洗浄率の計算式>

洗浄率 % =100× (RW - RS)/(RO - RS)
RW:①の反射率
RS:②の反射率
RO:③の反射率

『セドラン FF』シリーズのアルカリビルダーとの相溶性

『セドラン FF』シリーズは、下表に示しますように、アルカリビルダーとの相溶性が良好です。

アルカリビルダーとの相溶性
    
アルカリビルダー アルカリビルダーの最大溶解量 g
(30℃、『セドラン FF』 5質量%水溶液1L当たり)
セドラン FF-180 セドラン FF-200 セドラン FF-210
水酸化ナトリウム 12.4 23.0 22.5
ソーダ灰 9.6 14.0 20.0
リン酸三ナトリウム(無水) 11.0 35.0 40.0
メタケイ酸ナトリウム九水和物 58.0 62.0 67.5
オルトケイ酸ナトリウム 9.6 10.5 12.5
硼砂 60.0 63.0 64.0

〔試験方法〕
試 料

各『セドラン FF』5質量%水溶液を試料とした。

洗浄率の測定方法
試料1Lに対して上表記載のアルカリビルダーを溶解させ、均一に溶解する最大量を測定しグラム数で示した。(測定温度:30℃)

お願い
本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/

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