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低濃度でも緑膿菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌、黒コウジカビなどの発育を阻止します。
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毒劇物法非該当の工業用抗菌剤です。
外観 | 無色~淡黄色液状 |
---|---|
有効成分 | 約75質量% (有効成分以外は水約 17質量%、エタノール約7質量% イソプロパノール約1質量%) |
pH | 約 7.0 (1質量%水希釈液) |
食品加工工場および公共設備などでの除菌、冷却水などのスライムコントロール、繊維の抗菌処理、塗料の防カビ、木材の防腐などの用途に適しています。
食品加工工場での除菌
冷却水などのスライムコントロール
繊維の抗菌処理
塗料の防カビ
木材の防腐
公共施設での除菌
※各用途における適性および安全性は、使用者の責任においてご判断ください。
カチオン DMS-75Eの細菌および真菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)を下表に示します。なお、本データは単品での測定値であり、他の成分を配合した場合は値が変わることがあります。
菌種 | MIC 質量ppm (有効成分) | |
---|---|---|
カチオン DMS-75E | (比較例)塩化ジデシル ジメチルアンモニウム | |
Pseudomonas aeruginosa (緑膿菌) | 25 | 25 |
Escherichia coli (大腸菌) | 6.3 | 6.3 |
Staphylococcus aureus (黄色ブドウ球菌) | 0.8 | 0.4 |
Aspergillus niger (黒コウジカビ) | 6.3 | 6.3 |
〔試験方法〕
防菌防黴ハンドブック(技報堂出版)に記載の最小発育阻止濃度試験法に準じた。
培地:普通ブイヨン液体培地(細菌用)
GP液体培地(真菌用)
接種菌液:約 106 CFU/mL
カチオン DMS-75Eは、水単独で混合した場合、配合比率によっては増粘したり、二層に分離したり、白濁することがあります。
カチオン DMS-75E/水配合比 (質量比) | 配合物の外観 (25℃) |
---|---|
85/15 | 透明液状 |
80/20 | 透明液状(二層分離) |
60/40 | 透明液状(二層分離) |
40/60 | 透明液状(二層分離) |
30/70 | 透明粘稠液状 |
10/90 | 透明粘稠液状 |
5/95 | 白濁液状 |
1/99 | 微濁液状 |
〔試験方法〕
カチオン DMS-75Eと水を上表記載の比率で配合し、25℃で1日静置後の外観を目視で観察した。
カチオン DMS-75Eは前記の通り、単独では水溶性が良くありませんが、非イオン界面活性剤などと共に配合することにより、透明液状にすることができます。
他の薬剤名 | 配合物の外観 (25℃) | ||
---|---|---|---|
他の薬剤を 5質量% 配合した場合 | 他の薬剤を 10質量% 配合した場合 | 他の薬剤を 15質量% 配合した場合 | |
プロピレングリコール | 透明粘調液状 | 透明粘調液状 | 白濁液状 |
ジプロピレングリコール | 透明粘調液状 | 白濁液状 | 透明液状 |
グリセリン | 透明ゲル状 | 透明ゲル状 | 透明ゲル状 |
PEG-200 *1 | 透明ゲル状 | 透明粘調液状 | 透明粘調液状 |
ニューポール PP-1000 *2 | 白濁液状 | 透明液状 | 透明液状 |
サンノニック FN-80 *3 | 透明液状(二層分離) | 透明液状 | 透明液状 |
サンノニック FN-140 *4 | 透明液状(二層分離) | 透明液状 | 透明液状 |
ナロアクティー CL-100 *5 | 透明液状(二層分離) | 透明液状 | 透明液状 |
イオネット T-20C *6 | 透明液状(二層分離) | 透明液状 | 透明液状 |
イオネット MO-400 *7 | 透明液状(二層分離) | 透明液状 | 透明液状 |
*1 弊社製、ポリエチレングリコール
*2 弊社製、ポリプロピレングリコール
*3 弊社製、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
*4 弊社製、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
*5 弊社製、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
*6 弊社製、ポリオキシアルキレンヤシ油脂肪酸ソルビタン
*7 弊社製、モノオレイン酸ポリエチレングリコール
試験方法
下記の配合処方で配合し、25℃でかくはん混合して、1日静置後の外観を目視で観察した。
カチオン DMS-75E: 13.3質量%
上表記載の他の薬剤: 5~15質量%(上表記載の配合量)
水: 残量
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合計 100
希釈して使用される場合
使用目的、使用条件に応じて、有効成分濃度が数質量ppm~数千質量ppm になるように、水道水で希釈して使用ください。
他の薬剤を配合して除菌洗浄剤などを製造する場合
あらかじめ他の成分との配合条件と抗菌効力、配合安定性などの関係を確認したうえで使用ください。
長期保管する場合
長期保管により白色沈殿物を生じることがありますが、塩の析出であり性能に影響はありません。
そのまま水や他の成分と混合することにより、溶解します。
誤使用に対する注意事項
カチオン DMS-75Eは、カチオン界面活性剤ですので、石けんやアニオン界面活性剤などのアニオン系薬剤と配合しますと、所期の性能を発揮しない恐れがあります。アニオン系薬剤との併用は避けてください。
本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/
除菌洗浄剤の配合処方例を以下に示します。
配合処方例 | 主な性状 |
---|---|
① カチオン DMS-75E: 10質量% | 外観:透明液状 pH:7.0 |
② カチオン G-50 *1 : 5質量% | |
③ サンノニック FN-80 *2: 5質量% | |
④ 精製水: 80質量% |
*1 弊社製、塩化ベンザルコニウム 50質量%水溶液
*2 弊社製、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル
配合方法
上表④、②、①、③を順に投入し、均一になるまでかくはんする。
洗浄剤
ポリオキシアルキレンアルキルアミン系の衣料用洗剤基剤『ピュアミール EP-300S』紹介ページはこちら
環境負荷低減に貢献可能な衣料用洗剤基剤『ミセランド SCD-100』紹介ページはこちら
天然高級アルコール系非イオン界面活性剤『エマルミン FL, HL』シリーズ紹介ページはこちら
抗菌剤
カチオン界面活性剤型抗菌剤『カチオン DMS-75E』紹介ページはこちら
両性界面活性剤型抗菌剤『レボン T-2』紹介ページはこちら
柔軟剤基剤
優れた柔軟性と吸水性を両立した柔軟性基剤『カチオン SF-75PA』紹介ページはこちら
シャンプー、ボディーソープ、洗顔 用途
アミノ酸型高機能両性界面活性剤『ピウセリア®AMC』紹介ページはこちら
香粧品用アニオン界面活性剤『ビューライト®SHAA』紹介ページはこちら
生分解性に優れたエーテルカルボン酸型低刺激洗浄剤基剤『ビューライト® LCA-25N』紹介ページはこちら
その他
ポリエチレングリコール『PEG』紹介ページはこちら
界面活性剤系シートベルト用平滑処理剤『サンオイル SBF-201』紹介ページはこちら
注意事項
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①すべての化学品には未知の有害性がありうるため、取り扱いには細心の注意が必要です。本品の適性に関する決定は使用者の責任において行ってください。
②この情報は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際の現場結果を保証するものではありません。個々の使用に対する適切な使用条件や商品の適用は、使用者の責任においてご判断ください。
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