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ピュアミール EP-300Sは、他の非イオン界面活性剤と比較して、低濃度でも油脂に対して優れた界面張力低下能を示し、油脂汚れに対する高い洗浄力を発揮いたします。
図 油脂に対する界面張力低下能の比較
〔試験方法〕
試料
左図記載の界面活性剤を各濃度に水で希釈し試料とした。
界面張力の測定方法
試料と下記の人工油脂組成との25°Cにおける界面張力を全自動界面張力測定装置「PD-W型」[協和界面科学(株)製]を用いてペンダントドロップ法にて測定した。
<人工油脂組成(質量比)>
オレイン酸:45.0 流動パラフィン:4.0 トリオレイン:25.0 スクアレン:4.0 コレステロールオレート:19.5 コレステロール:2.5 合計:100.0
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水への溶解性が良好で、水で希釈しても粘度上昇が小さく、取り扱いが容易です。
また、低温での流動性も良好です。
左図 界面活性剤濃度と粘度の関係(25℃) 右図 界面活性剤濃度と粘度の関係(5℃)
測定方法
各濃度の界面活性剤水溶液について、B型粘度計を用い、5°Cおよび25°C での試料の粘度を測定した。
3
泡切れ性が良好で、すすぎが容易です。
組成 | ポリオキシアルキレンアルキルアミン(左図参照) |
---|---|
外観 | 淡黄色~黄色液状 |
pH | 約9(10質量%水希釈液) |
水分含有量 | 約0.1質量%(カールフィッシャー法) |
粘度 | 約600 mPa・s(25°C) |
曇点 | 約81°C |
図 界面活性剤濃度と洗浄力(酵素配合系)
〔試験方法〕
試料
左図記載の界面活性剤を各濃度に水で希釈した希釈液1Lに対して酵素[ナガセケムテックス(株)製、ビオプラーゼAPL-30K]4mgを配合し試料とした。
洗浄力の測定方法
ターゴトメーター[(株)大栄科学精器製作所製]を用いて湿式人工汚染布[(一財)洗濯科学協会製]10枚の洗浄、すすぎを下記条件にて行い、60°Cの循風乾燥機で30分間乾燥した。次いで、スペクトロフォトメーター[日本電色工業(株)製]を用いて白布および洗浄前後の汚染布の波長540nmでの反射率を測定し、下式から洗浄力を算出した。
洗浄条件:25°Cの試料1Lを用い85rpmで10分間
すすぎ条件:25°C の水1Lを用い85rpmで1分間
<洗浄力の計算式>
洗浄力%=(洗浄後の反射率-洗浄前の反射率)× 100/(白布の反射率-洗浄前の反射率)
図 オレイン酸存在下での洗浄力(酵素配合系)
〔試験方法〕
試料 上図記載の界面活性剤を各濃度に水で希釈し所定量のオレイン酸を添加した希釈液1Lに対して
酵素[ナガセケムテックス(株)製、ビオプラーゼAPL-30K]4mgを配合し試料とした。
洗浄力の測定方法 先述の方法と同じ。
図 洗浄温度と洗浄力
〔試験方法〕
試料
左図記載の界面活性剤を各濃度に水で希釈し試料とした。
洗浄力の測定方法
先述記載の方法と同じ。ただし、洗浄は5°Cと15°Cでも行った。
ピュアミール EP-300Sを用いた衣料用液体洗剤としての処方例を下表に示します。
ピュアミール EP-300Sは油脂汚れに対する高い洗浄力、耐硬水性、すすぎ性の良好さに加え、流動性に優れるため、洗剤の高濃度化や溶剤使用量の低減が容易です。
また、得られる洗剤は弱アルカリ性を示すため、pH調整でのアルカリ化剤の添加量が削減できます。
品種 | 品名 | レギュラータイプ洗剤処方 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
処方例① | 処方例② | (比較例) 処方例③ | (比較例) 処方例④ | |||
配合処方 (質量比) | 界面活性剤 | ピュアミール EP-300S | 7.5 | 10 | - | - |
エマルミン NL-100 *1 | 7.5 | 2 | 30 | 30 | ||
溶剤 | プロピレングリコール | - | - | 10 | 10 | |
安定化剤 | ホウ酸 | 1 | 1 | 1 | 1 | |
増粘剤 | エマルミン 862 *2 | 2 | 2 | - | - | |
アルカリ化剤 | トリエタノールアミン | - | - | 3 | - | |
酵素 | プロテアーゼ *3 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | |
希釈剤 | 水 | 残量 | 残量 | 残量 | 残量 | |
合計 | 100 | 100 | 100 | 100 | ||
標準使用量g(水30L当たり) | 25 | 25 | 25 | 25 | ||
洗剤 性状 | 粘度 mPa・s(25℃) | 85 | 80 | 90 | 90 | |
pH (1質量%水希釈液) | 8.2 | 8.3 | 8.5 | 6.2 | ||
低温流動性 (5℃) | 良好 | 良好 | 良好 | 良好 |
*1 弊社製、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)
*2 弊社製、非イオン増粘剤
*3 ナガセケムテックス(株)製、ビオプラーゼAPL-30K
低温(ex.10℃以下)の水と混合する際、界面活性剤と水の比率によっては白濁することがありますが、混合液を加温(ex.40℃)していただくと、透明になります。
品種 | 品名 | ||||
---|---|---|---|---|---|
処方例⑤ | 処方例⑥ | (比較例) 処方例⑦ | |||
配合処方 (質量比) | 界面活性剤 | ピュアミール EP-300S | 50 | 30 | - |
エマルミン NL-100 *1 | - | - | 50 | ||
溶剤 | プロピレングリコール | 10 | 10 | 10 | |
安定化剤 | ホウ酸 | 1 | 1 | 1 | |
酵素 | プロテアーゼ *2 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | |
希釈剤 | 水 | 残量 | 残量 | 残量 | |
合計 | 100 | 100 | 100 | ||
標準使用量g(水30L当たり) | 10 | 10 | 10 | ||
洗剤 性状 | 粘度 mPa・s(25℃) | 150 | 100 | 180 | |
pH (1質量%水希釈液) | 8.5 | 8.3 | 8.4 | ||
低温流動性 (5℃) | 良好 | 良好 | 不良 |
*1 弊社製、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル)
*2 ナガセケムテックス(株)製、ビオプラーゼAPL-30K
低温(ex.10℃以下)の水と混合する際、界面活性剤と水の比率によっては白濁することがありますが、混合液を加温(ex.40℃)していただくと、透明になります。
図 洗浄力の比較
〔試験方法〕
試料
先述の衣料用洗剤各処方例および市販洗剤の標準使用量[市販品Aのレギュラータイプ液体洗剤は25g(水30L当たり)、
市販品Bレギュラータイプ粉末洗剤は20g(水30L当たり)]の水希釈液を試料とした。
洗浄力の測定方法 先述の方法と同じ。
図 アルカリ化剤添加量とpHの関係
〔試験方法〕
試料
先述の衣料用洗剤処方例①と処方例④にアルカリ化剤としてトリエタノールアミンを所定量添加し試料とした。
pHの測定方法
試料の1質量%水希釈液のpHを20°Cで測定した。
図 各Caイオン濃度における洗浄力
〔試験方法〕
試料
先述の衣料用洗剤処方例①と処方例③および 市販洗剤の標準使用量[市販品Aレギュラータイプ液体洗剤は25g(水30L当たり)]の水希釈液1LにCaCl2を左図記載のCaイオン濃度となる量添加し試料とした。
洗浄力の測定方法
先述の方法と同じ。
図 すすぎ水の泡切れ性
図 すすぎ水中の界面活性剤残存率
〔試験方法〕
試料 先述の衣料用洗剤各処方例および市販洗剤の標準使用量[市販品Aレギュラータイプ液体洗剤は25g(水30L当たり)、市販品Cコンパクトタイプ液体洗剤は10g (水30L当たり)]の水希釈液を試料とした。
すすぎ水の泡切れ性とすすぎ水中の界面活性剤残存率の測定方法
洗濯機[パナソニック(株)製、NA-FD8005S]を用いて未汚染の試験布2kgの洗浄、すすぎを下記条件にて行い、すすぎ1回目と2回目の排水を採取した。次に、すすぎ1回目の排水20mLを100mL共栓付きメスシリンダーに入れ、手振りにて20回振とうした直後と5分後の泡の高さを測定し泡切れ性とした。次に、すすぎ1回目と2回目の排水中の界面活性剤残存量をLC-MS[島津製作所(株)製LC- MS2010EV]にて定量分析し、試料の濃度(標準使用量)と界面活性剤残存量から下式で界面活性剤残存率を算出した。
洗浄条件:洗濯機の中水位を満たす量の20℃の試料を用い9分間
すすぎ条件:洗濯機の中水位を満たす量の20℃の水を用い5分間、2回
<界面活性剤残存率の計算式>
界面活性剤残存率%=LC-MSでの検出濃度ppm × 100 / 試料の濃度ppm
本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/
三洋化成のノニオン界面活性剤カタログ
洗浄剤
ポリオキシアルキレンアルキルアミン系の衣料用洗剤基剤『ピュアミール EP-300S』紹介ページはこちら
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