イミダゾリン型カチオン界面活性剤・柔軟剤基剤『カチオン SF-75PA』

植物系脂肪酸を原料に用いた、優れた柔軟性と帯電防止性を与える
イミダゾリン型家庭用柔軟剤基剤

三洋化成のイミダゾリン型カチオン界面活性剤
『カチオン SF-75PA』はここがすごい

1

植物性由来で、家庭用柔軟剤基剤として好適なカチオン系界面活性剤

・『カチオン SF-75PA』は、パーム油を原料にした脂肪酸を用いて製造されたイミダゾリン型カチオン界面活性剤で、家庭用柔軟剤の基剤として好適です。
・ジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型の柔軟剤基剤(例えば、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド)に比べて、良好な生分解性を示します。
・柔軟剤の高濃度化が可能です。

2

優れた柔軟性と帯電防止性

・綿やポリエステルなどの各種繊維製品に優れた柔軟性を与えます。
・帯電しやすい合成繊維製品に、優れた帯電防止性を与えます。

3

柔軟処理による、繊維製品の吸水性の低下が小さい

・従来一般的に使用されていたジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型基剤を用いた柔軟剤は繊維製品の吸水性を著しく低下させる傾向がありましたが、『カチオン SF-75PA』は繊維製品の吸水性への影響が比較的小さい柔軟剤基剤です。

『カチオン SF-75PA』は、パーム油を原料にした脂肪酸を用いて製造されたイミダゾリン型カチオン界面活性剤です
外観 黄色~黄褐色液状
pH 約 4.7(1質量%水溶液)
粘度 約 280mPa・ s(25℃)
有効成分 約75質量%(130℃、180分間乾燥での蒸発残分)

イミダゾリン型カチオン界面活性剤『カチオン SF-75PA』の用途例

以下に家庭用柔軟剤への実用例として、代表的な処方例を示しますが、香料、色素、防腐剤などは省略しています。

低濃度型家庭用柔軟剤の配合処方例
*弊社製、非イオン界面活性剤(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)
配合原料名 配合量(質量比)
① カチオン SF-75PA(柔軟剤基剤) 6
② エチレングリコール 2
③ ナロアクティー CL-200 * 0.2
④ 水 残量
合計 100

調製方法
最初に④の全量を配合槽に仕込む。かくはん下で 50~60℃に昇温した後、②、③を加え、透明に溶解。最後に①を徐々に加え、完全に乳化分散させる。

高濃度型家庭用柔軟剤の配合処方例
*弊社製、非イオン界面活性剤(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)
原料名 配合量(質量比)
① カチオン SF-75PA(柔軟剤基剤) 20
② エチレングリコール 6
③ ナロアクティー CL-200 * 2
④ 硫酸ナトリウム 0.8
⑤ 水 残量
合計 100

調製方法
最初に⑤および④の全量を配合槽に仕込む。かくはん下で 50~60℃に昇温した後、②および③を加え、透明に溶解。最後に①を徐々に加え、完全に乳化分散させる。

イミダゾリン型カチオン界面活性剤『カチオン SF-75PA』
低濃度型家庭用柔軟剤の配合処方例での性能試験

柔軟性

下表に示しますように、各種繊維製品に優れた柔軟性を与えます。

柔軟性
* ジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型(有効成分としてジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを 75 質量%含有)
柔軟性
柔軟剤基剤 綿メリヤス 綿タオル アクリルジャージ ポリエステルジャージ
カチオン SF-75PA 〇~◎ 〇~◎
他社品 * 〇~◎ 〇~◎ △~〇
なし × ×× × ×

〔試験方法〕
試 料

 綿メリヤス、綿タオル、アクリルジャージおよびポリエステルジャージを試供布として、柔軟剤浴(下記配合処方の柔軟剤の 0.7g/L水希釈液)に浴比1:30 で5分間浸せきし、遠心脱水機で絞り率 100%に絞った後、風乾し試料とした。

 <柔軟剤の配合処方>
柔軟剤基剤 : 6質量%
エチレングリコール :2質量%
ナロアクティー CL-200: 0.2質量%
水 : 残量
合 計 :100質量%

評価方法
 柔軟性を触感で評価し、下記の基準で判定した。
 ◎:優、 ○:良、 △:可、 ×:不良、 ××:極めて不良

吸水性

下表に示しますように、柔軟処理することによる繊維製品の吸水性低下は、ジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型基剤を使用した場合に比べて小さくなります。

吸水性
* ジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型(有効成分としてジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを 75 質量%含有)
吸水性 (吸水高さ ㎜)
柔軟剤基剤 綿メリヤス アクリルジャージ
カチオン SF-75PA 42 55
他社品 * 19 40
なし 49 70

〔試験方法〕
試 料
綿メリヤスおよびアクリルジャージを試供布として、柔軟剤浴(下記配合処方の柔軟剤の 0.7g/L水希釈液)に浴比1:30 で5分間浸せきし、遠心脱水機で絞り率 100%に絞った後、風乾し試料とした。

<柔軟剤の配合処方>
柔軟剤基剤 : 6質量%
エチレングリコール :2質量%
ナロアクティー CL-200: 0.2質量%
水 : 残量
合 計 :100質量%

測定方法
試料を 20mm×150mm の短冊形に切り取って、短辺の一方を固定し、他の一方を 25℃の水中に1cm 浸せきした。1分経過後に、水が試料を湿らせる、水面からの高さ(吸水高さ)を測定した。吸水高さが高いほど、吸水性が良好なことを意味します。

 帯電防止性

 帯電防止性の比較
* ジアルキルジメチル第四級アンモニウム塩型(有効成分としてジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを 75 質量%含有)
帯電防止性 (摩擦帯電圧 V)
柔軟剤基剤 アクリルジャージ ポリエステルアムンゼン ナイロンメリヤス
カチオン SF-75PA 400 45 500
他社品 * 430 40 550
なし 4080 2100 2600

〔試験方法〕
試 料

アクリルジャージ、ポリエステルアムンゼンおよびナイロンメリヤスを試供布として、柔軟剤浴(下記配合処方の柔軟剤の 0.7g/L水希釈液)に浴比1:30 で5分間浸せきし、遠心脱水機で絞り率 100%に絞った後、風乾し試料とした。

<柔軟剤の配合処方>
柔軟剤基剤 : 6質量%
エチレングリコール :2質量%
ナロアクティー CL-200: 0.2質量%
水 : 残量
合 計 :100質量%

測定方法
京大化研式ロータリースタティックテスター(荷重:4.9N、回転数:400rpm)を用いて、20℃、65%R.H.で、試料に発生する摩擦帯電圧を測定し、帯電防止性とした。発生する摩擦帯電圧が低いほど、帯電防止性が良好であることを意味します。

イミダゾリン型カチオン界面活性剤『カチオン SP-75PA』
使用方法

使用方法

1.容器からの取り出し方法
・ 『カチオン SF-75PA』は、冬季などに混濁したりペースト状になることがあります。そのままで使用しますと、組成分離により品質がバラつき、所期の性能を発揮しない可能性があります。
その際は、必ず、温水や温風または蒸気(直火厳禁)で 65℃以下に加温し、均一に混合してからご使用ください。

2. 使用方法
『カチオン SF-75PA』は、家庭用柔軟剤の主成分としてご使用いただけます。以下に家庭用柔軟剤の調製方法例を示します。

・ 50~60℃に加温した乳化剤水溶液に、『カチオン SF-75PA』をかくはん下に徐々に加え、完全に乳化させてください。
・ 『カチオン SF-75PA』の配合量は、家庭用柔軟剤として高濃度型とするか低濃度型とするかなどにより、適宣設定ください。
・ 乳化剤としては非イオン界面活性剤(弊社製、ナロアクティー CL-200など)が適当です。

誤使用に対する注意事項
『カチオン SF-75PA』は、アニオン系薬剤と混合しますと、凝集物を生じ効果を失う恐れがあります。アニオン系薬剤との併用は避けてください。

本品を取り扱うにあたっては、本品および副資材(化学品)の「安全データシート」(SDS)を事前に必ずお読みください。なお、SDSはこちらからも入手できます。 https://www.sanyo-chemical.co.jp/products/sds/

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